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眠れる呼吸法:寝る前にゆるむための、シンプルなルーティン
寝る前にリラックスしたり、夜中に目が覚めたときに再び眠ったりするための、やさしい呼吸法を4つ紹介します。10分のルーティンへのまとめ方と、研究でわかっていることも。
眠りは、無理にやってくるものではありません。眠ろうとすればするほど、目が冴えてしまいます。できるのは、眠りがやってくる条件を整えることです。ゆっくりした心臓、ゆるんだ筋肉、そして静かなものにつかまっていられる心。呼吸は、そこにたどり着くもっとも簡単な方法のひとつです。いつでも一緒にあり、明かりも画面もいらず、暗い中で横になったままできます。
呼吸がリラックスを助ける理由
眠りにつくには、体が「警戒モード」から「休息モード」へ切り替わる必要があります。ゆっくりした呼吸は、体をその方向へ後押しします。ゆっくり吐くたびに、迷走神経を通じて心臓が少しゆっくりになります。また、1分間に6回前後の呼吸は、「休息と回復」を担う副交感神経の活動の高まりと一貫して結びついています(Zaccaro et al., 2018)。詳しくはゆっくり吐くと落ち着く理由をご覧ください。
呼吸法には、もうひとつ目立たない効果があります。注意に「仕事」を与えることです。眠れない原因の多くは、体ではなく、一日をくり返し思い返したり、明日のことをリハーサルしたりする頭にあります。数を数えることは、そのループからやさしく抜け出す方法です。
眠るための4つの呼吸法
1. 長く吐く、ゆっくりした呼吸
鼻から4カウントで吸い、鼻か口から6カウントで吐きます。息は止めません。肺をいっぱいにしようとせず、やわらかく静かに。いちばん始めやすい方法で、Calmaloがガイドする長く吐く呼吸です。
2. 4-7-8呼吸法
4で吸い、7で止め、8で吐きます。息を止める時間と長く吐く時間が、呼吸を大きくゆっくりにします。最初は4回から。止めるのがつらければ、数えるスピードを上げるか、止める部分を省いてください。詳しくは4-7-8呼吸法のガイドをどうぞ。
3. 腹式呼吸
あおむけになり、片手を胸に、もう片方の手をお腹に置きます。胸はあまり動かさず、お腹の手が上下するように呼吸します。横隔膜を使ったゆっくり深い呼吸になりやすく、手が動く感覚が、心に「たどれる体の感覚」を与えてくれます。
4. 呼吸を数える
自然に呼吸しながら、吐く息を数えます。1、2、3…と10まで数えたら、また1に戻ります。途中でわからなくなっても(きっとなります)、ただ1からやり直せばいいだけです。間違ったやり方はありません。数がわからなくなるのは、眠りに入りかけているサインであることも多いのです。
寝る前の10分ルーティン
- 明かりを落とし、スマホは遠くへ。 スマホは手の届かない場所に置くか、少なくとも画面を下にします。
- 腹式呼吸を2分。 ベッドに体をなじませ、体の感覚に気づきます。
- 4-7-8呼吸法を4回、または「4で吸って6で吐く」を2分。すべてをゆっくりにします。
- 数えることを手放す。 自然に呼吸しながら吐く息を1から10まで数え、数えることがどうでもよくなるまで続けます。
目的は、終わるまでに眠っていることではありません。リラックスして、眠れるかどうかをあまり気にしなくなることです。そこから先は、たいてい眠りが自然にやってきます。
夜中に目が覚めたら
夜中に目が覚めるのは、ふつうのことです。眠れなくなるのは、たいていその後のこと。時計を見て、あと何時間眠れるかを計算し、心配し始める。その代わりに、画面を見ずに、長く吐くゆっくりした呼吸を数分試してみてください。20分以上眠れていないように感じたら、いったん起きて薄暗い場所へ行き、眠気が戻るまで静かなことをしましょう。これは不眠に対する標準的なアドバイスです(NHS)。夜の考えすぎを止める方法も参考にしてください。
研究でわかっていること
エビデンスは心強いものですが、まだ発展途上です。ある研究では、若い成人が30日間、寝る前に15分間、1分間に6回のゆっくりした呼吸を練習したところ、代わりにSNSを使ったグループよりも睡眠の質がよくなったと報告しました(Laborde et al., 2019)。また研究者たちは、多くの人を眠れなくしている「過覚醒」に働きかけることから、ゆっくりとコントロールされた呼吸を、不眠の標準的な治療に加える有用な方法として提案しています(Jerath et al., 2019)。
これらは小規模な研究で、呼吸で不眠が治るわけではありません。毎朝同じ時間に起きる、朝に日光を浴びる、夜のカフェインと画面を減らす、といった良い睡眠習慣の一部として考えてください(NHS Every Mind Matters)。
医師に相談したほうがいいとき
数週間以上、ほとんど毎晩眠れない、日中の生活に影響が出ている、あるいは大きないびきをかいて息苦しさで目が覚めたり、ひどく疲れて目覚めたりする場合は、医師に相談してください。不眠は治療によく反応します。とくに不眠に対する認知行動療法は効果的です。また、睡眠時無呼吸のように、医学的な検査が必要な睡眠の問題もあります。
よくある質問
眠るためにいちばんいい呼吸法は何ですか?
ひとつに決まったものはありません。「4で吸って6で吐く」のように、吐く息を吸う息より長くするゆっくりした呼吸が、いちばん始めやすい方法です。4-7-8呼吸法も人気のある選択肢です。いちばんいいのは、あなたがリラックスできて、実際に続けられるものです。
寝る前に呼吸法をどれくらいやればいいですか?
5〜10分で十分です。研究では1日15分ほどが使われていますが、2分程度でもリラックスの助けになります。長く行うことより、続けることのほうが大切です。
呼吸法で不眠は治りますか?
いいえ。リラックスして眠りやすくなる助けにはなり、ほかの睡眠習慣とよく組み合わせられます。続く不眠は、医師の助けを借りて治療するのがいちばんで、多くの場合、不眠に対する認知行動療法が用いられます。
眠るときは鼻呼吸と口呼吸、どちらがいいですか?
鼻から吸うほうが楽で、ゆっくりになりやすいことが多いです。吐くのは鼻でも口でも、よりリラックスできるほうでかまいません。
呼吸に集中すると、かえって目が冴えてしまう場合は?
そういう人もいます。呼吸をやわらかくして、コントロールしようとするのをやめましょう。あるいは、ベッドに触れている体の感覚や、部屋の音など、別のところに注意を向けてみてください。
参考文献
- Jerath, R., Beveridge, C., & Barnes, V. A. (2019). Self-regulation of breathing as an adjunctive treatment of insomnia. Frontiers in Psychiatry, 9, 780. doi:10.3389/fpsyt.2018.00780
- Laborde, S., Hosang, T., Mosley, E., & Dosseville, F. (2019). Influence of a 30-day slow-paced breathing intervention compared to social media use on subjective sleep quality and cardiac vagal activity. Journal of Clinical Medicine, 8(2), 193. doi:10.3390/jcm8020193
- NHS. Insomnia. nhs.uk/conditions/insomnia
- NHS Every Mind Matters. How to fall asleep faster and sleep better. nhs.uk/every-mind-matters
- Zaccaro, A., et al. (2018). How breath-control can change your life: a systematic review on psycho-physiological correlates of slow breathing. Frontiers in Human Neuroscience, 12, 353. doi:10.3389/fnhum.2018.00353